文献が残っているタイプの古代語。
頭子音 | 末子音 | |||||||||
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neutral | x | h | m | n | ɳ | l | j | m | n | r |
minus | b | d | g | gʷ | β | g | r | b | d | g |
plus | p | t | k | kʷ | ɸ | s | χ |
母音 | a | e | i | o | u | ə |
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両唇 | 歯茎 | 硬口蓋 | 軟口蓋 | 口蓋垂 | 声門 | |
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破裂 | p b | t d | k g kʷ gʷ | |||
鼻 | m | n | ɲ | |||
ふるえ | r | |||||
摩擦 | ɸ β | s | x | χ | h | |
接近 | j | |||||
側面 | l |
頭子音、末子音ともに子音は連続しない。 VCCVという語がある場合、VCとCVが別音節となる。
前(非円唇) | 中(非円唇) | 後(円唇) | |
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狭 | i | u | |
中間 | e | ə | o |
広 | a |
全ての音節はCV(C)で、全ての子音は頭子音になれるが、末子音になれる音素はb・d・g・m・n・rのみ。
能格言語であり、AVEM(absolutive+verb+ergative+modifier)・NA・後置詞の膠着語。 語順はそこまで厳しくなく、話題となるものが前に出てくることもある。
名詞は、有生・無生の名詞クラスタと、7つの格(絶対格・能格・与格・具格・欠格・向格・奪格)、定性・不定性によって接尾辞で曲用する。
有生 | 無生 | ||||||||||||
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絶対格 | 能格 | 与格 | 具格 | 欠格 | 向格 | 奪格 | 絶対格 | 能格 | 与格 | 具格 | 欠格 | 向格 | 奪格 |
-a | -ɸi | -u | -pu | -gʷa | -χə | -ga | -e | なし | -mi | -so | -βə | -ə | -bi |
定 | 不定 |
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-ex | なし |
時制には現在・過去・未来の3つがあり、未来は意思に近い。 現在は無標、過去は-eb、未来は-kaɳの時詞が付く。
動詞と時制の後には文が終わるか(終止)、助動詞が続くか(連助)、名詞を修飾するか(連名)、 によって続く終助詞が変わる。 終止は-a、連助は-x、連名は-oが付く。
助動詞は連助の終助詞に続き、普通の動詞とほぼ同じように振る舞う。 例えば否定の助動詞-abであれば、「kʷop-x-ab-a (食べない)」のようになる。
膠着語であり、単語数が多くなるため、分かち書きは文節単位とする。 付属語は記号「-」で表し、「私は(絶対格)」だったら「ɸ-i」と表される。 音便は付属語でなく単語自体の変化なので「私は(能格)」は「ɸa-sə」となる。